2004.12.01ケニア便り

湖面をピンクに染めるナクール湖のフラミンゴ
早くも赴任して3ヶ月になりました。任期の半ばを過ぎアウトプットが気になり出しています。思えば 大阪市水道局在職中の1979年にケニア第二の都市モンバサへ給水する、ムジマパイプライン増設の事前調査団の一員として参加したのが初めてのケニアでした(それが初めての外国でもありました)。
ツアボナショナルパークにあるムジマ湧水から200km以上自然流下で送水するパイプラインは壮大であり、調査中に出会うライオン、バファロー、象、カバ、等々強烈な印象でした。その後1997年の全国水資源マスタープランアフターケア調査、2002年の個別専門家に続いて今回で4回目のケニアになります。「鮭が生まれた川に戻る」のと似た感覚かもしれません。

リフトバレーの絶景
ケニアは今、水関連分野のリフォームが進行中です。1998年に国家水政策(National Water Policy)が打ち出され、それに基づいて2002年には水法(Water Act 2002)が公布。国は政策立案に特化され、水道事業を地方へ委譲し、個々の水道は独立採算で運営されます。今は過渡期にあり、日本の援助で水道が完成したメルー市では、メルー市上下水道信託会社を設立し、私たち個別専門家がその経営技術指導に入り、必死に頑張っているというわけです。その経営方針は、独立・健全性の確保、メータ設置による従量性料金徴収システムの確立、顧客開発、料金支払い義務の徹底、低所得者層への水道普及、飲料水としての水質確保、となっています。技術レベルが知れるというものですが、多くの開発途上国でこの程度のことが確保できていないのです。私の役割はこのリフォームに助言すること、日本が関わる援助案件の策定等ですが、運営組織をどうするか、キャパシティビルディングに関することが主要課題になり、苦労しています。
こうした合間に癒してくれるのは雄大な自然、野生動物たちです。先日もメルーで頑張っている専門家と土曜、日曜の1泊2日でリフトバレーに行ってきました。首都ナイロビは標高1,700mで年中夏の軽井沢といった感じです。夏7月頃(いやここでは冬でした)にはセーターが必要なくらい冷えることがあります。ナイロビから西に向かって走り、2,700mくらいの高地に達すると突然目の前がひらけます。リフトバレー、大地溝帯です。この感動をお伝えしたいのですが写真はほんの一部しか切り取ることができません。360度写せるカメラが欲しいと思います。そこから1,000mほどを一気に下るとリフトバレーのくぼ地の底に下ります。ここにフラミンゴで有名なナクール湖はじめ、湖が連なりエチオピアを通って紅海に達します。大クレーターがあったり温泉が噴き出ていたり悠久の地球の営みを感じることができます。卵を忘れたので温泉卵は作れませんでした。日本であれば一大観光地となるのでしょうがここではあくまでも自然そのままです。 旅行したいと思われた方に一言、ナイロビは治安が悪いです。無線機と携帯電話を常時持つように指導されています。政治的テロは最近ないものの、カージャック、窃盗、強盗は頻繁にあります。市中のATMは常に狙われているそうです。こうした点に注意が必要です。私は昼夜を問わず徒歩での外出はしていません。念のため申し添えます。

人工的な手が加わっていない天然温泉


