2006.06.01エジプトより

遠くピラミッドを臨む
ここエジプト・アラブ共和国は、日本の2.65倍の国土を持ち、人口は日本の約2分の1の7,000万人です。人口密度は、単純計算すると64人/平方キロメートルと、日本の5分の1となりますが、しかし国土の90%以上は砂漠であるため、実質的な人口密度は、約1,000人/平方キロメートルとなります。そして、年間降水量は地域によって違いますが、平均すると30mm(砂漠地帯は0mm)であるにもかかわらず、ナイル川のおかげで水不足を感じることがありません。そして、人々が話すアラビア語は、エジプト特有の発音があり、一般的にアラビア語と言われている発音の「じゃ、じ、じゅ、じぇ、じょ」の部分が、エジプト方言になると「が、ぎ、ぐ、げ、ご」となり、喜怒哀楽が激しいエジプト人が話すと、普通に話していても、喧嘩をしているように聞こえます。私が住んでいる首都カイロは、このように、ナイル川を中心として人々が住める地域として栄え、「熱い人々」「騒音」そして「砂漠からの砂と埃」が混ざりあった雑踏の街です。
4500年前に作られたとは思えない精巧さ
私は、2005年3月からJICAエジプト事務所に企画調査員(アフリカ向け南南協力)として、赴任しています。業務内容は、エジプトにアフリカ諸国から人々を呼んで研修をしたり、エジプト人専門家をアフリカ諸国(例えば、ガーナに稲作指導、ウガンダに淡水漁業管理指導)に派遣したりしています。研修コースは多岐にわたっており、溶接技術、看護技術、感染症対策、稲作技術、農地水管理技術、養殖技術などがあります。これら技術のほとんどは、日本が長年かけてエジプトに伝えてきたもので、今度は日本から学んだ技術をエジプト人がアフリカ諸国の人々に伝えているのです。アフリカ諸国と一言で言っても54カ国あるわけで、各アフリカ諸国のニーズ
稲作の技術移転
にあった研修を実施するために、その調査にアフリカ諸国を訪れることも多いです。今年は、セネガル、ガーナ、ケニア、ザンビアと調査に行きました。コース内容が多岐にわたっており、全てが専門分野ではないので大変なことも多いですが、エジプトという中東の国に住みながら、多くのアフリカ諸国の様子を知ることができ、本当にたくさんのことを学ばせてもらっています。
エジプトと聞くと、誰もがピラミッドを思いうかべることでしょう。エジプトには数百個のピラミッドがあるといわれていますが、写真にあるギザの3大ピラミッドがとても有名です。4,500年前という日本がまだ縄文時代の頃に建てられたというから、驚きです。しかし4,500年もの昔に一つ一つの石を一寸の狂いもなく組み合わせ、こんなにすばらしいものが建てられているというのに、カイロの街の公共工事などを見ると、簡単な階段でさえガダガダなのです。古代エジプト人と今のエジプト人は、違う人種なのでしょうか。
太陽とほこりの中で


